美味すぎる猛毒
受験生時代に出会い、自分に衝撃を与えた参考書。今なお色あせない、現存する最高の世界史参考書と言ってもいいし、一般書として出版すべき内容の惜しい本とも言える。「憲法」とは何か。「権利」とは何か。「民主主義」とは何か。またそれらの由来は?あなたははっきり答えられるだろうか。この本は上記に挙げた専門用語の説明に重心を置きつつ、近代ヨーロッパの政治・経済・国際関係を概覧している。この時代の激動の諸現象が、前近代からどのように発展し、そして現代の諸問題と結びついているか。それが解き明かされたとき、目から鱗が落ちるであろう。読み物としても十分におもしろい。さすがに著書二冊目とあって、文章もこなれている。
ただし気をつけるべき点を二点だけ挙げておく。この参考書はE・ウォーラステインの「国際分業体制・近代世界システム論」という思想を元に書かれているので、これが標準的な高校世界史の解釈というわけではない。単に一つの論理を軸に論述試験を解けば高得点が得られやすいので、それにウォーラステインを利用しているに過ぎない。また、(だからこそ読み物としておもしろいのではあるが)受験参考書にしては異例なほど著者のイデオロギーにあふれており、特に左翼が大嫌いで(授業内での発言ではあるが)ソ連を「悪の帝国」とののしっているなど、思想的偏りが見られる。純真な受験生諸氏には、くれぐれもかぶれないように気をつけながら学習していただきたい。
因果関係を捉える、記述問題に最適
用語の網羅性は低いが 事件の因果関係に注目していて 世界史の醍醐味のようなものをおしえてくれる 読み物としてもおもしろくオススメ
荒巻の世界史第二弾!!
前巻同様、世界史を論理的説明で分かりやすく解説しているが、講義形式なので、飽きずに読むことができ、暗記する上で非常に役に立つ。近代史ということもあってか若干難易度が上がっている気がするが、分かりやすいので熟読すれば理解できると思う。ただ、前巻同様分かりやすい反面、定着はあまり期待できない。この本を熟読して理解した上で、教科書などで暗記した方がよいと思う。世界史が苦手という人必見の一冊。
憲法学習の基礎固めとして、法学部生・司法試験受験生におすすめ
憲法学習のための必須の前提知識として (1)16世紀から20世紀にかけての世界史の全体像の把握 (2)社会契約説に関する一定程度の理解 が挙げられるが、高校時代からこれらを意識して勉強している人は少ないかもしれない。だが、法学部生・司法試験受験のための憲法の基本書をきちんと理解することは難しい。うわべだけの論証はできても、真の理解にはほど遠いだろう。 特に、芦部先生の『憲法』などのいわゆる「東大歴史学派」の憲法基本書の理解に、これらの知識は必要不可欠なのである。 本書は、これらの必須前提知識をわかりやすく解説してくれる良書であると言える。 著者自ら語るように、単なる大学受験のための受験参考書ではないと言ってよい。 価格面でもとってもお買い得。高校生や大学の受験生だけに読ませておくのは実にもったいない。
おもしろくてためになる
体裁は、教科書のようであるが、話し言葉で書かれておりよみやすい。だからといって、レベルが低いわけではなく、肝になる概念については、懇切丁寧に説明されている。この本は、受験に役立つばかりでなく、社会思想について一生ものの知識が身につきます。筆者は歴史書ばかりでなく、思想書も相当読みこんでるとみた。
ナガセ
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